No.3

ヘリコプターのことだったり、写真のことだったり、救急のことだったり。

林野火災に係る空中消火活動③

第3回の前書きとして、栃木県足利市における林野火災において活動された消防関係、警察、自衛隊、市役所職員や県職員の方々など全ての方に感謝するとともに、いち早い復興をお祈りしております。

 

2月25日(木)

この日は自宅待機する予定でしたが、予定が変更となり再度足利へ

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早朝に離陸する茨城県防災ヘリ つくば をお見送り

 

現地に到着したのは昼前、現場に到着するともう既に散水活動が始まっていました。

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吸水後、離陸する埼玉県防災ヘリ JA31AR あらかわ3

午前中は埼玉県防災ヘリ、茨城県防災ヘリ、宮城県防災ヘリ、栃木県防災ヘリの4機で散水活動が行われました。

散水活動が45分程行われると、昨日と同じ流れで自衛隊ヘリが現場進出、防災ヘリは一旦休止です。

 

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一旦現場離脱する茨城県防災航空隊のつくば

 

昼頃になりJA31ARと交代でJA31KN あらかわ2 が飛来しました。
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吸管を装着し、離陸するあらかわ2

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宮城県防災航空隊のJA04FD みやぎ は場外離発着(以降 場外)でで燃料給油、午後も場外をベースにし消火活動を実施しました。

 

この日は更に活動形態が変更されました。

以前は場外から吸水地点が約2km程離れていたのですが、この日から新たに吸水地点が場外の真裏に設定されたのです。

消防防災ヘリコプターも1つの給水地点に2機ずつ配置され、非常に効率を重視した運用だったと私は思います。
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吸水後離脱する栃木県防災ヘリ おおるり
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吸水中の茨城県防災ヘリ つくば
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吸水中の栃木県防災ヘリ おおるり
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機体間で無線のやりとりを行い、無駄のない効率的な吸水だったと思います。
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4機のヘリコプターが絶え間なく吸水し、散水活動を行っている状況を見て、まさに総力戦という3文字が浮かびました。

日没まで1時間を切ろうとしたところで再度自衛隊ヘリが現場に進出

各県の航空隊は散水活動を終え、帰投の準備に入ります。
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着陸する宮城県防災航空隊ヘリ みやぎ
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着陸する埼玉県防災航空隊ヘリ あらかわ2(手前)と茨城防災航空隊ヘリ つくば(奥)

 

庶務作業が残っていた為、私は航空隊の帰投を待たずにつくばへ帰りました。

 

今回の散水回数と散水量は

栃木県防災ヘリ(散水回数24回、散水量15,000L)

茨城県防災ヘリ(散水回数 35 回、散水量 17,300L)

埼玉県防災ヘリ(散水回数 41 回、散水量 22,400L)

宮城県防災ヘリ(散水回数 20 回、散水量 8,000L)

となっています。

 

総務省消防庁HPより転載

https://www.fdma.go.jp/disaster/info/items/210224ashikagashirinnya10.pdf

 

最後にご協力頂いた方々に感謝申し上げるとともに、早期復興をお祈り致します。